お母さん、フロスは必須ですよ!フロスをしないことで歯と歯の間にむし歯が出来てしまいます。今回はフロスの必要性について説明します。
フロスってご存知ですか?
フロス使ってますか?と聞いてみると、子供もお母さんも案外皆さん使っていません。
「えっ?子供でも使うんですか?」
「暴れるから出来ません」
「大人は必要だけど、子供もやらなくてもいいと思ってました…」
なんて、声が多数あります。でもフロスを使用しないと、むし歯だけでなく将来的にある病気を引き起こします…
それは、日本の成人の8割がかかっている病気です。なんだと思いますか??
「歯周病」です
昔、アメリカのメディアが国民に向けてある強烈なメッセージを発信しました。
「Floss or Die(フロスをしますか、それとも死にますか)」
歯周病は年齢が高いおじいちゃんやおばあちゃんの病気と思われてますが、
小学生でもすでに3〜4割が、歯周病の初期症状である「歯肉炎」になっています。20代では約7割、30代では約8割がかかっています。また、歯周病は歯だけの問題なく、全身的にも大きな悪影響を及ぼすことがわかっています。
フロスをしないことで、歯周病が全身の健康に、次のような悪影響をおこすと言われています。
・狭心症・心筋梗塞
・脳梗塞
・早産・低体重児出産
・糖尿病
低年齢の子供は歯肉の構造から歯周病のリスクは低いです。
しかし歯周病の初期段階の歯肉炎にはなります!
子供のうちからフロスをする習慣をつけ、大人になってもやる!これが将来の歯周病のリスクを減らすことに繋がります。
皆さん、歯周病になってからフロスをする事が多いですから…
フロスをしないと歯磨きは完了しません!
どんなに時間をかけて歯ブラシでゴシゴシしても完全には汚れは取れていません。
お掃除する時、掃除機のみではタンスと壁の隙間のホコリは取れませんよね?
歯磨きも同じですよ!歯ブラシだと歯と歯の間は全く汚れが取れません。
実際、上の表をみて下さい!
歯磨きだけだと61%しか汚れが取れません。39%が歯と歯の間についたままです。そのまま放置したら、むし歯になっちゃいますよ!
フロスをして初めて、歯磨き完了です!
歯磨きは=「歯ブラシ+フロス」です。
フロスの種類とオススメ製品
時々、保護者の方が勘違いをされているのが、フロスと歯間ブラシは全く別物です!
効果も使い方も異なりますし、乳歯では歯間ブラシは使いません!
子供にはフロスを使ってくださいね。
フロス
糸がついているのがフロスです。歯と歯の間の清掃をします。
「糸を手に巻いてやるタイプ」と「柄つきのタイプ」の2種類のフロスがあります。
糸を手に巻いてやるタイプ
ノンワックスタイプとワックスタイプがあります。
購入する時はワックスタイプを購入してください。
ノンワックスタイプはワックスタイプに比べて汚れの除去率が高いですが、ワックスがついてないため、歯と歯の間に入りづらくやりにくいです。初めての方はワックスタイプのフロスがオススメです。
僕が家で子供に使っているのはコレ!↓
REACHデントフロス
通常のフロスより幅が広く、面接触の乳歯には最適です。味もなく子供が嫌がることがありません。
汚れを取りやすいですよ。
柄つきのタイプ
Y字型とF字型があります。
僕のオススメは奥歯に届きやすい、Y字型です。
その中でも診療室で使用しているのはコレです。
ライオン DENT . EX ウルトラフロス
診療でも口を開けない、暴れる子には使用しています
歯間ブラシ
先にブラシがついているのが歯間ブラシです。歯と歯茎の清掃の用いて主に歯周病予防に使用します。
時々、保護者から「歯間ブラシを買ったけど入りません」と質問がありますが、それが普通です。
乳歯の時は構造的にも入りません。
永久歯でも若い時は入らないですが、歯周病が進行してくると歯間ブラシが入るようになります。
よって、歯間ブラシは乳歯では必要がありません、絶対に無理やり入れないでください。
フロスの使い方
フロスには「糸を手に巻いてやるタイプ」と「柄つきのタイプ(Y字型、F字型)」の2種類のフロスがあります。
どちらも使用して頂いても大丈夫ですが、低年齢(3歳)までは暴れて手を噛まれる可能性があるので、柄つきのフロスをオススメしています。
特にオススメなのが、柄付きのフロスでもY字型のフロスです。圧倒的に奥歯がやりやすいです。
僕も診療ではY字型のフロスを使用しています。
柄つきのタイプ(Y字型)の使い方
糸を手に巻いてやるタイプと比較して操作が楽です。特にY字型フロスは奥歯に届きやすいですよ。
注意して欲しいのが、1回毎にしっかりティッシュなどでフロスを拭いてから次の歯と歯の間に移ってください。じゃないとむし歯菌を他の歯にどんどんつけてしまいますよ!!
では、使い方の動画でみてください↓
糸を手に巻いてやるフロス
柄付きのフロスと比較してコストパフォーマンスに優れます。
子供が手を噛まなくなったら練習して使ってください。
→オススメのフロスはコチラ
問題なのが、柄付きのフロスよりもやり方は難易度が高いです。
では、使い方の動画でみてください↓
慣れてしまうと上手に出来るようになりますよ!
特に注意してやっていただきたい部位(年齢毎)
実は年齢毎にむし歯になりやすい時期があります。
2〜3歳まで
この年齢でのむし歯は上の写真の②です
上の前歯の歯と歯の間がむし歯になりやすいです。
3歳6か月以上
上の写真の④です
奥歯の歯と歯の間がむし歯になりすいです。
意識してフロスしてくださいね!!
検診でフロスしてくださいと言われました、乳歯でもやるんですか?