どうせ乳歯だし…ほっけばいいや!は絶対ダメです。
よく、この歯はむし歯が大きいので抜歯が必要ですと保護者に説明すると…
「乳歯だし、このまま経過観察ではダメですか??どうせ抜けますよね??」と質問されます。
また、歯医者さんでもむし歯があっても「どうせ乳歯だし、経過見ましょう」と言われる先生がいます。
「どうせ乳歯だし」この言葉が僕は大嫌いです。
抜ける乳歯ですが、とても大事な役割があります。こんな発言をする歯医者さんは絶対に信用できません。
では、大きなむし歯があり、抜かなければいけない乳歯を放置すると、どんなトラブルになるのか詳しく説明していきます。
抜かなければいけない乳歯を放置した場合のトラブル
大きく分けて、次のようなトラブルがおこります。
・うまく食事が出来ない
・交換する永久歯にトラブルが出る
・歯並びが悪くなる
うまく食事が出来ない
「なんか歯が黒いけど乳歯だし…抜けるからいいや!」
「歯医者さんで暴れるから処置できない…迷惑そうな顔されるし、連れてくのも大変だし様子を見よう…」
このような理由で経過をみていると、大きく腫れて乳歯が残せないぐらい悪化することがあります。
「むし歯があるのは知っていたけど、子供が痛がる様子がなかったので様子をみていたらこんな状態になってしまいました…」よく保護者から伺う話です。
子供はむし歯の進行が早く知らなうちに進行し、乳歯が残せない状態まで悪化します。しかし、実際には無意識に感じとり、むし歯のある方で噛まないなどしていたのでは?思います。
また、保護者の希望で膿が溜まっているのに、歯を抜きたくないから無理矢理残しても、少しでも違和感があると子供は無意識に噛まないようになってしまいます…
どうでしょう?このような状態で食事をしていたら…
硬い食べ物は嫌いで食べない!柔らかい食事しかしない!丸呑みしてしまう!などのお子さんになると思います。
これで健全な成長をするでしょうか??
交換する永久歯にトラブルが出る
上の写真をみてください。
乳歯に大きなむし歯があり神経が死んでしまい膿をもち、交換した永久歯がすでにむし歯のような状態ででてしまっています。これを「ターナー歯」といい、乳歯の膿が永久歯の形成に影響してしまいました。
もう治療できない進行した乳歯を抜けば防げた可能性があったのに、放置してしまった結果です。
永久歯は一生使うのでこの状態でずーっと使用しなければいけません。
このように、むし歯が大きく永久歯に影響がでる場合には抜歯が必要です。
歯並びが悪くなる
むし歯が進行して、放置していると歯が腐り、抜けてしまうことがあります。
まーそのうち永久歯が出てくるかと思っていたら、歯がよってしまい永久歯が出てこない…なんてこともおこります。正しい時期に正しく永久歯がでてくることが理想です。
放置していると上の動画のように歯並びに影響が出てしまい、矯正代が高くついた…なんてことも…
まとめ
必要だから乳歯を抜歯をします。歯医者さんも好きで歯を抜くわけではありません。
「大泣き、大暴れするから処置ができない、抜歯するには可哀想だからやらない」は逆に大人になったときに硬いものは食べない、歯並びがガタガタになる結果に繋がります。
暴れて処置が出来ないなら出来る歯医者を探してください。
歯医者さんの診断に疑問が残るなら、小児歯科専門の歯医者さんにかかってください。
是非、ご飯をしっかり噛んで、健全な歯列になるようにお子さんを導いてください。
歯医者さんでむし歯が大きくて、乳歯を抜かなければいけないと言われました。痛みもなさそうだし、抜きたくないのですが…ダメですか??